その件は、未だ迷宮入りです。

ぽくぽく走ったり、カレーを食べたりします。知らんがな、のことしか書いてないです。

母親からの夜明け前の電話

母親から夜明け前に、父親の携帯電話から電話がかかってきた。「今から眠るの」と。

母親はもうすっかりぼんやりしてしまっているので、帰省して話しかけても曖昧に微笑むだけ。お世話をするとすぐ涙をいっぱいに溜めて、ありがとう、すまんな、と繰り返すけど、決して私たちの負担が軽減されるようには動いてくれない。

そんな彼女が父親の携帯電話を操作し、私に電話をかけてきたことに衝撃を受けた。使い方わかるの?と聞くと、「簡単や、お前の名前を押すとつながる」と。声が聞きたかったと、饒舌になる。もっとお前も電話くらいかけてこんとあかん、と、お叱りも受ける。
最近は父親もぼんやりし始めたので、もう電話が鳴ることなんてないと思っていたよ。きっと、もっと、両親の話を聞いてあげないといけないんだろうな。

嫌いという感情は離れてくらしているとうやむやになってくるけど、ぼんやりしてしまったり体の自由がきかなくなってきてるからと言って、好きになるということにはならないんだよな。
ただ酷い娘であるとなじられているような、そんな居心地の悪さはとても感じる。