その件は、未だ迷宮入りです。

ぽくぽく走ったり、カレーを食べたりします。知らんがな、のことしか書いてないです。

大阪マラソン2023振り返り②

4kmを17分で走れる会社の女子(喋ったことはない)が、大阪マラソンを4時間半で完走して、「めっちゃ楽しかったし、気持ち良かった!」と言っているのを聞く。
全力で参加して疲労困憊で、タイム的にはそんなは大差ない私が「私頑張ったよね!褒めてあげていいよね!!」と必死になっているのがとても恥ずかしくなってきた。
レースって常に自分のタイムを縮めるために挑むパターンだけじゃないんだね。人間が小さいなぁ、私。



20kmから30km(なにわ筋復路からビリケン経由の上本町の坂)

ハーフを超えたあたりから、お尻からハムストリングかけてじわじわと筋肉痛がやってきた。はやい。でも今までと違うのは前腿ではなくハムストが筋肉痛なこと。ここをちゃんと使えてるのは、それはとても喜ばしい。

Garminにはランナーズアイ(大阪マラソンの応援アプリ)をみているであろう義妹からLINEのスタンプ通知が続々と届く。ごめん。スタンプは見れないし今は見る気はない。気持ちはありがたい!姉ちゃん頑張るよ。(本当は愛おしい弟くんからも反応は欲しいけどな)とひたすら前に進む。なにわ筋復路は全然テンションは上がらない。
暑くなってきたので、ネックウォーマーを取り手首にリストバンドがわりに巻く。アームカバーも外してfit beltにくくりつけた。

想像はしていたけど、23km地点のエイドも空っぽ。私のスポーツ羊羹。私の花ラング(なにかは知らんけど)。
こんなに欲しているのに、道の上にはそれらの残骸が転がってる。食べ物は大事にしよう。袋ごと捨てるのなら(落としたのかもだけど)貰わんとこう。食べ物がないほど不幸なことはない。

少しだけペースは落ちて6分/kくらいをウロウロする。時計的には大幅にスピードが落ちているというわけではないけど、体感的には確実に足取りが重くなりはじめている。ハーフを超える練習は1回しかやってないので不安が押し寄せてきた。おへその下に力を入れるとなんとか耐えられる。ペースとしてはハーフのペースを続行できている。それがどこまでもつかはわからんけど。

下寺のバイク通りを通天閣にむかう。ここは去年まで住んでいた町なのでなんだか帰ってきたようで少しだけテンションがあがる。バイク屋さんが「カブあります」とカードを掲げている。うん、今はそんなにいらんかな。またくるわ。と心の中で呟きながら27kmの食べ物エイド。

あった!「かりんとうまんじゅう!!!!(華かりん)」
小躍りする。回らない頭でかりんとうまんじゅうを頬張る。疲れた体に甘さがしみる。黒糖の優しい甘さが……いや、揚げてるの今の私にはめっちゃ辛い!その上水分全部持ってかれた!!!!!
好きなのよ。かりんとうまんじゅう。美味いのよ。かりんとうまんじゅう。エイドで水をがぶ飲みする。1杯では足りんかった。2杯飲んだ。かりんとうまんじゅうと水2杯をエイドで補給した。ついでに軽くストレッチもする。十分に休んで時間をロスしたのは言うまでもない。

なにもないよりはありがたい。でもできれば食べやすい消化のよさそうなのがいいな。大阪名物じゃなくても良いので。

下寺の折り返しにはビリケンさんがいた。
みんな足の裏を触りながら折り返していた。通りでは下寺マルシェをやっていて、ずっと住んでたけどこんなのが日曜日にやってたの知らなかったなー。

そして千日前通に再び出て、30km地点へ向かうために上本町の坂を登る。この坂は割と好き。

30kmから40km(距離稼ぎに四天王寺に寄って無感情に今里筋を北上)

30kmを超えるとあとはゴールに向かうだけだ。あと10kmちょっとでしょう、楽勝!…と言い聞かせる。時計をみると3時間2分くらい。当初の予定通り6分/kでペースを落とさず維持できている。大崩れしてない私すごい、と自分を鼓舞する。

ここからのコースはテンション上がるポイントは皆無。
せっかく登った千日前通を南に下り四天王寺に回り道する。登ってきた坂を下りまた登るという地形。30km越えでなかなかの試練。なにより景色がそんなに変わらず、ただただ誘導されるがままに進んでいくと、今自分がどこに進んでいるかわからなくなる。そしてどんどんと足の筋肉痛が強くなってきているのと、頭がうまく回っていないことを実感する。

沿道でエアサロを持ってる人に少しだけお借りする。気持ちだけ復活。あの薄皮クリームパンが無性に食べたくなってくる。最後のメダリスト(コーヒー)をあけて、糖分とカフェインを補給。
10kmごとのメダリストは有効かどうかわかんないんだけど、初めてレースに出た時にランの先輩から教わったことなのでなんとなく守り続けている。単に誰かの成功例に安堵感があるだけかもしれない。

35kmを超えると今里筋大阪城公園に向かって北上する。もう終わりは見えてきた。今里駅付近で友人の応援を無事発見し、ハイタッチ。

Garminの設定ペースを残り9.2kmは5'30"から6'00"/kに設定していたので、ペースが守れてないとアラート音が鳴ってる。知ってる。無理。足はもうちょっと残ってるつもりだった。眠くもなってきたし、現状維持で精一杯。
年始にサブ4目標を恥ずかしくもなく公言してしまったなと反省する。それを達成するためにはもっと走り込みが必要だ。

37kmの食べ物エイドにたどり着く。ええもんちぃ(黒豆入りのふわふわのマドレーヌ。美味しいコーヒーとたべたいやつ)が残ってる!ひとつ手にするが食べる元気はない。でも欲しかったんだ。今までの空のエイドの反動だよ!!
個包装を破って口に運ぶなんて体力は残ってないし、fit beltには入れられない。ぺちゃんこになる。そこで手首に巻いたリストバンドがわりのネックウォーマーに格納することを思いつく。天才。リスのほっぺた方式だ。最後までこいつは私の右手に格納され続けることになる。


40kmからようやくゴールへ

40kmを過ぎると見覚えのある大阪城公園付近にやってきた。この2kmちょっとは今までで一番キツかった気がする。このままのペースでも十分に自己ベスト(4:27'30")を更新できることを確信する。でもここで頑張り過ぎると次の自己ベスト更新の時辛くなるんじゃないの?ちょっとずつ自己ベスト更新を楽しんだほうがいいんじゃないの?という脳内の悪魔の声。

今のベストを出すから自己ベストなんじゃい!!と私の中の熱血担当が躍り出てきたので、ラストスパート。お腹に力を入れて体制を立て直す。いつもはフルマラソンといえど最後の足は割と残っているほうだったんだけど、ほんとこの時ばかりは足が動かず加速はできなかった。。無念。

そして、4:18'13(グロス) 、4:17'52"(ネット)でゴール。
前回篠山ではネットタイムでのみのサブ4.5だったんだけど、これで正真正銘、グロス記録でもサブ4.5達成です。

ようやく、ランナーと名乗って良いスタート地点に立てたような気がします。長かったー。
しかし、この18分の壁はめちゃくちゃ高いな。

今回はめっちゃ楽しかった!とは正直言い難い。とても苦しかったし、しんどかった。
冒頭で書いた女子のようにクールに涼しい顔をしていたいけど、「私は走るのが楽しい」というよりは「限界に挑戦して自分を手放しで褒める材料を見つけたい」という想いの方が強い気がする。自己肯定感低いので。
あと、純粋に食べ物を美味しく食べたい。エイドを無視する記録更新なら要らない。笑。

さて、次はどこで走りましょうかねー。やっぱり100kmも走ってみたいや。富士五湖サロマ湖も見送ったけど。これは来年かな。